Color Chart
※ラッカーフィニッシュの追加発注に関してのお願い
フィニッシュとドラムサウンドの関係について

フィニッシュごとに音が異なるという事実

一般的にラッカー仕上げのドラムはカバーリングよりも高価であるため、ラッカー仕上げ=高級品=音が良いというイメージで捉えている人も多いことでしょう。しかし当社は長年にわたる研究の中で、そうしたイメージに疑問を呈してきました。特に薄いシェルの場合、カバーリングを施すことによって胴を補強すると同時に、異なる音の成分をカバーリングから引き出すことができるという我々独自の理論を持っていたからです。これは例えば、ギターが異なる材質の木を組み合わせることによってサウンドのキャラクターを作っているのに似ています。このことから、まず第一に、ドラムシェルにとってカバーリングやラッカー等のフィニッシュが最終的なドラムサウンドを大きく左右するという事実を重視すべきだと我々は考えています。現在カノウプスでは「カバーリング」「ラッカー」「オイル」の各フィニッシュを用意しており、それぞれが異なるサウンドキャラクターを持っています。当ページのカラーチャートは単なる色の一覧ではなく、フィニッシュごとの音色の傾向も示しているのです。カバーリングマテリアルによる音の違いにも注目してください。

ニトロセルロースラッカーの採用について

一般的にラッカー仕上げで使われている素材には、ポリエステル系、ウレタン系、アクリル系、ニトロセルロース系などがあります。我々はこれらのフィニッシュすべてについて実験を繰り返した結果、低域から高域まで広いレンジの周波数を発し、シェルの特性を最も引き出すことができるニトロセルロースラッカーを採用しました。この素材は、極限まで薄い鏡面仕上げのために通常のラッカーフィニッシュの数倍の工程を要することを含め極めて手間がかかる(※)という欠点がありますが、ビンテージギターの多くがこの素材を使っていることからもわかるように、シェル材の持つ自然な鳴りを余すことなく引き出せる唯一のラッカー材であると確信しています。また、他のラッカー素材に比べて経年変化による目やせや変色の度合いが大きく、場合によっては塗装のクラックを起こす場合がありますが、それによって塗料と木材が調和し、確実に「鳴る」熟成されたサウンドに変化していく様も楽しむことができます。当社では、楽器とは単なる商品ではなく、あくまでも音を奏でる芸術品であるという考えの下、あえてニトロセルロースラッカーを採用しているのです。

※ラッカーフィニッシュの追加発注に関してのお願い
※塗装の工程には「目止め」「中塗り」「上塗り」があり、目止めには乾燥が速く研ぎやすい「サンディングシーラー」を使用することが一般的です。しかし当社では、サウンドテストの結果、目止めの段階からニトロセルロースラッカーを使用しています。なお、近年の当社製ドラムでは、ユーザーからの鏡面仕上げの要望に応えるため、以前のものよりも若干厚めの塗装を行っています。

フィニッシュごとに最適なシェルスペックは異なる

さらに、各フィニッシュのサウンドキャラクターを最大限に生かすためには、シェルのコンストラクションやエッジシェイプもフィニッシュごとに変えていく必要があります。カバーリングシートはシェルのプライ1枚分に相当するのかしないのか? ラッカーの塗りはシェルの1プライに匹敵するのか? オイルはどうか? カノウプスではそれらを実際に耳で検証した上で、我々の理想の音を実現するためにシェルスペックにこだわり続けているのです。